【危うい?革新的??】『お金2.0』から学ぶ!ビットコインとトークンエコノミー

G20首脳会議でも議題に上る仮想通貨。
仮想通貨を取り巻く議論は、

その輝かしい可能性を主張する層
金融業界をはじめとした、
その価値の根拠を疑う層に二分されます。

暴落局面は
相場の過熱感から少し距離を置き、

ビットコイン、仮想通貨の世界で
何が起こっているのか。

今、話題の書籍
『お金2.0』を参考にしながら
仮想通貨を理解するための
キーワードを今回は拾っていきます。




詐欺で胡散臭い?
仮想通貨ビットコイン

法整備が追いついていないこともあり、
仮想通貨の周りには
詐欺師や怪しい人たちがたくさんいます。

「これだけ儲かる!」
みたいな怪しいセミナーに誘導したり、

ビットコインを騙しとろうとする人が
いるのも事実です。

仮想通貨は革新的なテクノロジー?

一方で、既存の金融に詳しい人たちの批判で、的外れなものも良く見かけます。

「ビットコインや仮想通貨は通貨にはなれない」「中央に管理者が不在なのに通貨として成り立つわけがない」「通貨の定義にあてはまらない」などです。

通貨とついているのでややこしいのですが
「法定通貨」と「仮想通貨」は
全く別の仕組みで動いています。

従って、
法定通貨の定義や類推をもとに
語る意味は全くありません。

似ているようで、全く違うということを
理解していないと
何が起きているかを、正しく把握できません。

仮想通貨に対しては、既存の金融業界の人ほど理解に苦しみ、
全く前提知識のない人のほうが、自然に受けいれ使いこなしているようです。

既存の金融の概念で考えない

繰り返しになりますが、
決済、投資、融資、保険、会計に代表される
近代にできた金融の枠組みにとらわれず
全くゼロベースから再構築されたもの。


これから、概念そのものを作り出そうとする
ので

すでにあるものに当てはめることが非常に難しく、
そのサービスや概念を見たときにそれが何かを一言で表すことができません。

その典型がビットコインです。
仮想通貨と表現されますが、世間一般の通貨の定義は当てはまりません。

既存の枠組みで見ていると、ビットコインのどこに価値があるのか全く見えない状態です。

また、
国が発行するわけでもなければ、
企業主体などが管理しているわけでもないのですが、

それでも仕組みとしては成り立っています。

ビットコインを知るためには、通常の金融の知識だけでなくゲーム理論、暗号理論、P2Pネットワーックなど学術的な話も知らないと、完璧には理解できません。

もちろん私たちは完璧に理解する必要はないのですが、一応大枠だけはおさえておきたいところです。

ビットコインとは何か

あらためて、基本に立ち返ります。

ビットコインとは、中央に管理者がになくても成り立つバーチャル上の通貨で、
2009年にナカモトサトシを名乗る人物によって作られたと言われています。

ビットコインには、ブロックチェーンという技術が使われ、

一定期間のデータを一つの塊(ブロック)として記録し、それを鎖(チェーン)のようにつなげていくことで

ネットワーク全体に取引履歴を保存し、第三者が容易に改ざんできないようにしています。

中央管理者不在の、P2Pネットワークであり、

なおかつそこに参加する人のメリットも適切に設計され、非常によくできた仕組みです。

仮想通貨、時価総額の推移

参加者のメリットの一つに、仮想通貨の時価総額の上昇がまずあげられます。

仮想通貨の時価総額についてはCoinMarketCap(コイン・マーケット・キャップ)などの情報サイトで把握できます。

上記サイトでは、
世界の仮想通貨取引所で売買される約1500種類のコインすべての価格情報(価格、時価総額、発行総数など)が掲載されています。

ビットコインを原型に、様々な仮想通貨が作られている仮想通貨市場。(2009年からはじまりました。)

時価総額の推移を見ると、2017年1月には2兆円ほどでしたが、12月には35倍の70兆円へと拡大。資金が急激に流入したことがわかります。

その後、アルトコインが膨張し、80兆を超えました。

また、時価総額の上昇中にも、仮想通貨市場から資金が抜けた場面があります。
7月に14%ほど減少。

このときはビットコインの
ハードフォーク(分裂)騒動がおきたとき。
(後述)

結果的にこのときは、
相場が下がったところで安く買う
「押し目買い」の絶好のチャンスになりました。

今回の暴落局面はどうなるでしょうか。コインチェックのCM(出川哲朗さん出演)が始まってから参加したいわゆる”出川組”や”古参組”がどう動くか要注目です。

元ゴールドマンサックスのパートナーの
「ビットコインは8000ドルまで下げたあと、時間をかけて再び回復。その後1万~1万6000ドルで推移すると見ている。」
というシナリオは現在見事に的中しています。
参照元:cointelegraph

様々なシナリオを想定し、重大な上昇局面が数ヶ月後訪れた際、いつでもINできるように、仮想通貨取引所の口座開設がまだの人は国内外に2-3アカウントを作成して操作になれておきましょう。

 

ビットコイン・ドミナンス(ビットコイン専有率)

CoinMarketCap(コイン・マーケット・キャップ)
では、仮想通貨全体の時価総額に占めるビットコインの割合を示す
「ビットコイン・ドミナンス」(ビットコイン専有率)もチェックできます。

ビットコイン・ドミナンスは、「アルトコインのターン」と呼ばれるイーサリアムやリップルなどアルトコインの上昇局面を判断する指標として多くの投資家がチェックしています。

経済システムをうまく回す要素

経済とは簡単にいうと
人間が関わる活動を上手く回すための仕組みです。

手軽にネットでサービスをつくって世界中の人に触ってもらえるようになった今、

経済は既存のマクロミクロ経済を「読み解く対象」から、「創り上げていく対象」に変化しつつあります。

これからの経済の本質は、実物のない、参加者の創造の中だけにある概念にすぎません。

なので目に見える指標がないと、参加者たちは、自分の立ち位置がわからなくなってしまいます。

偏差値、年収、売り上げ、価格、順位など、数字として把握できるものから身分や肩書きなどの分類に至るまで階層や序列に溢れています。

このような秩序の可視化(ヒエラルキー)を含めて、生産活動を上手くまわす仕組み、経済システムを持続的かつ自動的に発展させるには以下の5要素が必要と『お金2.0』の著者佐藤航陽さんは語ります。

1インセンティブ
2リアルタイム
3不確実性
4ヒエラルキー
5コミュニケーション

これらの5要素をうまく取り入れている
典型例がビットコインだというのです。

ビットコインはハイエクの思想を体現した仕組み?

ビットコインをつかさどる、
P2Pや暗号技術もそれ自体は
新しいものではありません。

かつて、フリードヒ・ハイエクという学者は
「貨幣発行自由化論」を発表し、
国家が中央銀行を経由して
通貨をコントロールすることは
実体経済に悪影響を及ぼすとし、
通貨の国営化をやめるべきだと主張しました。

当時は国家が通貨をコントロールすることは
常識でなかったことがわかります。

ハイエクは、市場原理によって
競争にさらされることで
健全で安定した通貨が
発展すると考えていました。

経済学が好きな人にとっては、
ビットコインはこのハイエクの思想を体現した仕組みのように映っているはずとのことです。

ビットコインが優れている点

ただビットコインが、他の学術的な思想とも、ただの新技術とも違うのは
この経済システムに参加する人々が何をすれば、どういった利益が得られるか、という報酬が明確に設計されている点です。

マイナーや投資家(投機家)などを、「利益」によって呼び込み、ブロックチェーンなどの「テクノロジー」で、技術者の興味を引き、その「リバタリアン的思想」によって社会を巻き込んで、システム全体を強固なものにしています。

「経済・思想・テクノロジー」がそれぞれの役割を与えられた上でうまく報酬の設計がなされています。

さらにオープンソースにすることで、もしビットコインがだめになってもアルトコインをはじめとした別の選択肢に、参加者が移りやすくなっています。

結果、

参加ハードルを下げてリスクを分散し、仮想通貨全体で安定した市場を形成しつつある

と佐藤航陽さんは力説します。

シェアリングエコノミー

あたらしい経済圏の誕生を理解するのに、欠かせないのがシェアリングエコノミー。

共有経済(シェアリングエコノミー)と呼ばれるサービスは、社会が常に繋がって分散している状態ができて初めて機能し得るものです。

シェアリングサービスの代表例として、よくあげられるのがUBERとAirbnbです。

個人が余ったリソースを直接的に共有しあうことでコストを大幅に削減できるメリットがあります。

そこではいかに優れた経済システムを設計できるかが全てです。

遊休資産を活用して収入を得たい人を対象に、適切な報酬の設計を行い、

誠実に運営をして顧客満足を追求する人は、レビューによって評価を可視化され、さらに多くの収入を得ることができるようにする。

ユーザー同士がチャットやコメントを通してコミュニケーションを取れる機能を提供し、ユーザーの手によって、勝手に発展していくようなサイクルを作る。

つまり運営者は黒子として、

「ネットワーク化した個人を束ねて1つの経済システム」をつくり、

煩雑な支払い機能や
中立性を求められるレビューのような
最低限の機能だけを
代理人として提供する立ち位置です。



トークンエコノミーの可能性

シェアリングエコノミーをさらに
推し進めたのが、トークンエコノミーでえす。

シェアリングエコノミーは
eコマースやソーシャル的な側面から

トークンエコノミーは
仮想通貨やブロックチェーンの文脈から
語られることが多いため、

2つは全く違うものととらえがちです。
(実際にエンジニアスキルや業界も違います)

しかし、この二つは
「分散化」という大きな流れの中の
延長線上に存在するものと考えたほうが良いでしょう。

トークンとは

トークンとは、仮想通貨の根っこで使われている
ブッロクチェーン上で流通する文字列のことを指す場合が多く、

また、
仮想通貨やブロックチェーン上で
機能する独自の経済圏
トークンエコノミーと

呼ぶようになりましたが、正確な定義があるわけではありません。

トークンエコノミーでは、
特定のネットワーク内で流通する
独自の通貨をトークンとして
生産者が発行して、完全に独自の経済圏を作り出すことができます。

通貨であるトークンにどのような性質があり、どんなルールで流通するかも
企業や個人や組織が自分たちで考えて、自由に設計することができます。

つまり、国家がやってきたことの縮小版を
トークンを用いて
企業や個人が手軽にできる仕組みです。

かつ、流通させることもできるので、
これまで価格のつきにくかった
曖昧な概念もデータとして認識できれば
トークンにして市場価値をつけることができます。

トークンエコノミーでは
トークンを発行する企業や個人が
通貨発行益を享受する一方、

発行者はトークンを持って経済圏の参加者の
利益を最大化する義務が発生します。

独自のトークンを発行しても
そこに参加する明確なメリットがなければ
誰も来ません。

一度来ても信用を失えば
トークンを売却して
経済圏からすぐに出ていってしまいます。

一方、
トークンエコノミーでは
経済圏での参加者が増えれば増えるほど
経済圏としての価値が上昇する
「ネットワーク効果」が働きます。

参加者が増えるれば、
持ち続けるリスクも減りますし、
外部で使える箇所が増えれば増えるほど
自己増殖的に経済圏を拡大することができます。

トークン化する世界

トークンは
バーチャル空間上に存在するただの
文字列データに過ぎませんが、

現実世界のアセットと結びつけることで、
あらゆるものの価値を
可視化することができます。

従来は目に見えない「概念」の価値を
可視化して流通させることはとても手間がかかりました。

影響力、信用、好意のような感情。
時間、サービスの機能。
デジタルコンテンツ、文字などの社会的な概念。

こういった曖昧な概念も
トークンを活用すれば、
ユーザーの「好き」という感情に紐付けて
流通させることによって、
価値を可視化することができます。

トークンの種類は主に3種類。

1.通貨型トークン

決済手段

2配当型トークン

トークン所有者に利益を分配
詐欺やトラブルも多いため今後は規制強化の方向

3会員権型トークン

所有している間は特別なサービスが受けられる

これらのトークンを利用して、
仕組みを低コストかつ効率的に、
誰でも作れるようになります。

完全に分散した経済システムビットコイン

最も規模が大きく成功している
トークンエコノミーは何かといえば
ビットコインです。

ビットコインがよくできているのは、
通貨発行益を受ける対象まで
分散化が進んでいる点です。

前述したトークンエコノミーでは
トークンの設計者が存在し、

設計者がトークンを発行して
発行益を享受しながらも
全体の経済システムをある程度
コントロールしています。

一方で、
ビットコインはマイナーと呼ばれる
ビットコインを採掘している人が実質的には
この通貨発行益(採掘益)を
得られる仕組みになっており、

コンピュータさえあれば、
誰でもマイナーになって
ビットコインを採掘することができます。

もちろん
特定の資本力がある存在が、
大量のコンピュータリソースを用いて
通貨発行益を独占し、
ビットコインのエコシステムを
「実質的に」支配することは不可能ではありません。

ただ、特定のプレイヤーの支配を嫌がる人が増えれば、

そのひとたちは別の経済圏に、移動することもできますしフォーク(分岐)して暖簾分けすることもできます。

実際に安価な電気代を強みに
マイニングのシェアをとった
中国のマイナーが、ビットコインの仕組みを
自分たちの都合の良いように改変しようとしましたが、

それに反対する人たちが
別の仕組みを提唱して
揉めた結果、

ビットコインとビットコインキャッシュ
の2つに分裂しました。

このように独占や支配が難しい仕組みになっています。

今後、
テクノロジーの発達により、将来的にはお金そのものの価値は相対的に薄れ、

むしろ「どのように経済圏を作ってまわしていくか」というノウハウが重要な時代になると思われます。

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評価経済や信用経済への違和感

一方で、
なぜ多くの人が
評価経済や信用経済に対して
違和感を抱くのかというと、

今話題になっている大半の仕組みが
「評価」や「信用」ではなく、
「注目」や「関心」に過ぎないから
ということがまずあります。

ネットの
インフルエンサーが集めているのは
興味、関心、注目であって、
世の中の人が考える評価、信用とは、
似て非なるものです。

あえて、
奇を狙った発言で炎上を繰り返すような人は、他人からの注目を集めているのは確かですが、

世間一般でいう
評価や信用を集めている
わけではないはずです。

実際は
「注目」や「関心」に過ぎないものが
「評価」や「信用」という
高尚な概念にすり替わっていることに
違和感を覚えている人が多いのだと思います。

「注目経済」や「関心経済」
と表現されていれば
多くの人にも納得感があったと思われます。

もう一つの理由としては、
炎上ブロガーのように、
注目や関心などの
特定の内面的な価値のために、

共感や好意など、他の内面的や価値や
治安や倫理などの社会的な価値が
犠牲になることがあるからです。

例えば倫理的に問題のある行為をして
それを動画にアップして
再生数を稼ぐなど、、、です。

こういった行為が目立ってくると、
多くの人が違和感を持ってこれらに接します。

社会は絶妙なバランスで成り立っています。
とかく評価経済のメリットばかりが、喧伝されますが

根本的にはどの仕組みも行き過ぎると揺れ戻しがあるということを理解しておかなければなりません。

相場の転換期を考える時もそうです。
マスメディアに取り上げられる
億り人の中の一部に
違和感を持たれた方も多いでしょう。

マスコミの取り上げ方にもよりますが、
新興系のウェイウェイ組の
浮かれっぷり、
浅はかさに眉をしかめた人も多いはず。

この暴落でいったん揺れ戻しがありました。

冒頭にも述べさせていただいたように、
相場の過熱感から少し距離を置き、
ビットコインの今後について
可能性についての理解を深め、思索する良いチャンスだと思います。

一定期間を置いた後、
上昇局面が来ることは、
今後必ずあるでしょう。

その時にのためにしっかり準備しておきたいところです。




次の相場は逃したくないっ。
お金と知識を蓄えておきます!!!

まだまだ
あたらしい経済圏の息吹は生まれたばかりですので
焦らずいきまーす。

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